「基準緩和」について 〜子育て〜

【「基準緩和」について】〜子育てに優しい東京を願う皆さんへ〜

私は、これまで5年間、待機児童問題に関わってきた母親として、今回の東京都知事選挙で、小池百合子さんが「規制緩和」で待機児童を解消すると掲げていること、本当に驚き、ショックでした。

だって、なぜなら、この春に国会に集まったお母さんたちは、「保育の基準を切り下げないで!」とまさに訴えてきたからです!!

この春だけではありません。2013年に認可保育園に入れなかったお母さんたちが集団で異議申し立てをしたあとも、保育士さんの配置や面積基準の「緩和」は、こどもの命や健やかな成長にかかわる大事なことだから、やめてほしいと、何度も厚生労働省や内閣府に足を運んで、お願いしてきているんです。

まさか、その「規制緩和」を掲げてくるなんて!!!!!

親の声をまったく聞いていないこと、関心がないことが明らかです!

「規制緩和」「基準緩和」って言葉は、どういうことなのか、わかりにくいかもしれません。
「緩和」って、なんとなくいい響き??改革してくれる、という前向きな感じのイメージもあるかもしれません。

しかし、保育の分野で「規制緩和」「基準緩和」というのは、こどもたちの育つ環境を守るための保育士さんの配置や面積などの基準を切り下げていくことを意味しています。いわゆる「詰め込み」が小池氏が掲げている面積基準の緩和のことです。

こどもはとっても元気に動き回ります。あかちゃんはよく泣きます。ここに手をかける保育士さんが少なければ、保育士さんにもゆとりがなくなり、行き届いた保育ができなくなります。詰め込みで保育園が混み合えば、こどもも落ち着きがなくなります。

こうした基準緩和が続けられているなかで、保育園で亡くなるあかちゃんが増えています。この3月にも、中央区、大田区で人手の足りない、「保育士」さんさえいなかった保育園であかちゃんのキラキラしたその命が亡くなってしまいました。

こどもを亡くし、涙ながらに、「基準緩和」はしないでくださいと言っている親がたくさんいるのに、それも、もう何年も。。。

24年間も国会議員をされていた小池百合子さんが、親がもっともしてほしくないと懇願している「基準緩和」を公約として掲げるなんて、、こどもの命と成長に刃を向けるような危険なことだと思います。

昨日の夕方、小池百合子さんは私の地元の北千住の街宣にいらしていたので、演説を聞いてきました。待機児童対策について言及されていました。以下はその内容です。

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待機児童の問題は解決しなければならない大きな問題です。しかし、私はただそこに予算を充てればいいというふうには思っていないんです!工夫してやる必要があります。東京には18万戸の空き家があります!この2つの問題をがちゃんこして、マンションなどの空き部屋に保育や介護のスペースをつくったらいいと思うんです!いかがですか!

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小池さんは問題の核心部分を言ってくれたと思います。「予算を充てればよいということではない」ということがまさに今の冷たい子育て政策の核心部分なんです。

なるべく保育に予算をかけないようにする、その姿勢が、認可保育園の増設を鈍らせ、基準を低められた保育園が増え、待機児童があふれ、保育事故も起きる今の現状をつくっているんです。小池さんがやろうとしていることは、その状況をさらに悪化させるものです。

マンションの空き室で保育ママ・オバでこどもを見るという発想も、こどもの育ち、集団保育の重要性などを考えているとは思えないものです。小池氏の演説に、子育てに対する優しさはおろか、かるーい視線しかないのだなと感じました。

一方、鳥越さんの言っていることも核心をついていると思います。鳥越さんは待機児童解消のために、都政の予算、お金の使い方を見直して、保育や介護を優先していくということを言ってくれました。まさに予算から考え直すことから始めることで、待機児童の問題が抜本的に解決される道につながります。

鳥越さんは昨日、貴重な時間を割いて、母親たちの声を聞いてくれました。保育の事故につながる基準の緩和はしないでほしい、みんなが入りたいと願っている安心安全な認可保育園をつくってほしい、という願いをまっすぐに受けとめてくれました。

告示の直前に立ち上がり、多くの課題を聞き取りすることは本当に大変なことと思います。しかし、懸命に都民の声に耳を傾けて、それを都政に活かしていこうとしている、その政治姿勢がリーダーとして一番重要なことではないでしょうか。

女性だからといって、それだけで女性に優しい、子育てに優しい政治をしてくれるということではありません。長年国会議員でありながら、現場の声を聞いていない小池さんを私は信頼することができません。日本も核武装をする必要があるという彼女の考えにも、恐ろしさを感じます。

どうか、子育てに優しい都政を!と願う皆さんに、イメージだけでなく、政策、そしてこれまでの政治姿勢をよく見てもらいたいです!

「行政手腕」といいながら、岩手県で14兆円もの負債をつくってもなお、与党に担がれている増田さんでも、都政は変わらない。

お金の使い方を都民の声に寄り添って、転換できるのは鳥越俊太郎さんだけだと、私は確信し、皆さんに心からご支持をお願いしたいです!

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