東京都下水道サービス株式会社、事故再発防止のため、全従業員向けの意識調査を決定

質疑が実りました!

11月7日の水道局と下水道局の事務事業質疑では、引き続き、足立区中川で起きた水質事故について取り上げました。以前にも投稿しましたが、この事故は中川水再生センター内の土改良プラントのトイレの配水管において、水道管と三次処理水(下水)管は違法につながれていたことにより、住民の方々が使う水に影響を与える事故になってしまいました。

9月28日に質疑において、2つの配管の接続を行なったのは派遣社員の方ということも確認されましたが、このことはプラント内の本来業務の中で起きたことではなく、あくまでも作業員の方が使うトイレの排水を改善するために誤って接続がされてしまったものです。5年前に誤接続をしてしまったのが派遣会社の方。そして、今回、清掃のために2つの管のバルブを開けっ放しにしてしまっていたのは、請負会社の方。しかしこの2つの配管がつながれていることを、肝心のプラントの責任者であり、同じプラントで仕事をしている東京都下水道サービス株式会社(TGS)が把握していなかったということが明らかになっています。

プラントの環境整備に責任を負っているのは、東京都から業務委託を受けている監理団体のTGS、そしてプラントを所管する東京都下水道局です。プラント内でどういう業務が行われているか、職場環境の問題などの情報が共有されておらず、TGSが把握していなかったという状況は改善していかなければなりません。前回、私からの質疑に、TGSは全社をあげて、事故再発防止のための検討委員会を立ち上げ、改善に取り組むという答弁がありました。

今回の質疑では、この進捗状況を確認するとともに、上からの改革だけでなく、現場からの問題意識を吸い上げて、改善につなげるようにと、派遣の方や請負の方も含めた全従業員を対象にアンケートなどを取るように求めました。これを受けて、下水道局からは、全従業員向けの意識調査を行なうとの答弁でした。都の施設で働く方々の環境がよいものになってこそ、都民の皆さんに信頼される良い仕事ができるのだと思います。ぜひ、よい社内体制をつくってもらいたいものです。水道局に対しては、この事故の教訓から、応急給水などの初動体制の改善について、マニュアルの改訂などを求めました。

そのほか、災害時の応急給水のことや、区部(とくに千住地域)と流域下水道(三多摩地域)の管渠の更新についての質疑をしました。流域下水道の更新については、いま東京都市長会や、三多摩上下水道及び道路建設促進協議会(三水協)から、自治体負担の軽減を求める要望書が出されていますが、都議会ではあまり議論がされていません。負担率の決定の所管は都市整備局ですが、下水道局としての認識を問い、支援への積極的な関わりを求めました。下水道管の更新については全国的にも大きな課題になっています。今後も追求していきたいと思います!