都立病院を守って医療の充実を!

10月24日の決算特別委員会では、都立駒込病院に焦点を当てながら、一般会計からの繰入金や、独法化の検討について質疑しました。

駒込病院は居住地別の患者の内訳でも、入院で21.7%、外来で18.3%の患者が足立区からの方々で、足立区民に親しまれ、信頼されている都立病院です。都道府県がん診療連携拠点病院、感染症の指定医療機関として、また全国に9か所しかない造血幹細胞移植推進拠点病院としても最先端の高度医療を担っています。

経営委員会では都立病院への一般会計からの繰入金について問題視をして、「経営効率化」のために独法を含めた経営形態のあり方を検討するべき、という報告書をまとめました。

また、都立病院への一般会計からの繰入金は、採算性のもとでは成り立たない救急医療、小児医療、周産期医療、感染症医療、がんの高度医療、災害医療などの「行政的医療」を担うための大切な予算です。この繰入金を、6月の厚生委員会で公明党が「赤字」と言ったことも大きな波紋を呼んでいます。

駒込病院の地域医療を守る会のみなさんは今回、足立区の病院やクリニックに都立病院の独法化の検討についてのアンケート調査をおこない、貴重な声がよせられています。
「独法化により、経営的観点から医療が評価されれば医療内容の低下が危惧される。都として経営的にもきちんと税を投入して医療レベルを維持・向上するべき」
「都立病院は都民の健康を守るのが使命と思います。独法化には反対です」
「都税を使って医療体制を充実させることが都民に喜ばれることであろう」

地域の民間病院やクリニックからの声は重要!!都立病院は民間では受け入れが難しい患者さんを受け入れているため、地域の民間病院・クリニックからも信頼されていることがアンケートの声からわかります。

都は都立病院の独法化の検討について、「行政的医療を安定的・継続的に提供するため」と言っていますが、それなら一般会計からの繰入を都が責任をもって行えばよいこと。経営委員会の報告書には「一般会計の経費負担の抑制」とはっきり示されています。まやかしの説明は許しません!