※ 2022年11月1日、公営企業委員会
駅の改修にあわせ、エスカレーターに音声案内の設置へ
〇斉藤委員 都営地下鉄について伺っていきます。
まず、バリアフリーについてですが、視覚障害者の方々から繰り返し要望されている駅のエスカレーターの音声案内について伺います。
視覚障害者の方々がエスカレーターを利用するに当たって、上りなのか下りなのかを知るためにこれは欠かせないものです。私も早期に設置していくことを繰り返し求めてきましたが、これまでの質疑で、エスカレーターの音声案内は、改修の時期に合わせて行うものと、既設のエスカレーターに後づけをして行うものとがあると伺ってきました。その判断基準について伺います。
◯飯沼技術管理担当部長 交通局では、駅の大規模改修など、エスカレーターの更新時に音声案内装置を設置しているほか、更新までの期間や利用状況等を勘案し、既存のエスカレーターにも追加設置しております。
◯斉藤委員 更新までの期間や利用状況等を勘案していくということなんですが、私は、特に、障害者福祉会館があって、視覚障害者の方々が多く利用する三田駅のエスカレーターに音声案内を早く設置してほしいということを、当事者の皆さんの声とともに求めてきました。
改めて伺いますが、三田駅のエスカレーターは、設置から何年たっているんでしょうか。
◯飯沼技術管理担当部長 三田駅のエスカレーターで最も古いエスカレーターは、設置から四十九年が経過をしております。
◯斉藤委員 最も古いエスカレーターで四十九年が経過しているということですけれども、これは、都営地下鉄の中でも最も古いものだというふうにも伺いました。
三田駅のエスカレーターについては、これまでのご答弁で、改修の時期に合わせて行うということでしたが、いつ改修するのか、めどはあるのでしょうか。
◯飯沼技術管理担当部長 三田駅のエスカレーターにつきましては、順次更新を進めることとしておりまして、そのうちの一部のエスカレーターにつきましては、現在、更新工事の契約手続中となっております。
◯斉藤委員 三田駅のエスカレーターについては、順次更新を進める予定と。そのうち一部は既にこの契約手続中ということで、明確なご答弁をいただきました。
確認ですけれども、現在手続中ということなので、来年度には工事着工になるくらいのスケジュールになってくるということでよろしいでしょうか。
◯飯沼技術管理担当部長 おっしゃるとおり、来年度には工事に着工しているということでございます。
◯斉藤委員 ありがとうございます。
来年度には工事着工ということで、本当に視覚障害をお持ちの方々で大変な思いをされてこられた方々にとっては、ようやくということで本当に大きな喜びになると思います。ありがとうございます。
この三田駅のエスカレーターへの音声案内の設置、今、三田駅だけでも二十一台のエスカレーターがあるというふうに伺っておりますけれども、交通局においては、単純に設置の経過年数が古いということでなく、先ほど、利用状況を勘案するということもありましたが、障害を持つ方々からのニーズに寄り添って、今後も対応していただきたいというふうに思います。
このエスカレーターの音声案内なんですが、やはりニーズ調査を行って、設置のための計画を明確にしていくということが必要だと思いますけれども、見解を伺います。
◯飯沼技術管理担当部長 交通局ではこれまでも、障害者団体と定期的に意見交換を行っておりまして、ご要望も踏まえつつ、音声案内装置の設置を進めているところでございます。
◯斉藤委員 要望を踏まえつつ設置を進めているということで、ぜひ続けていただきたいと思いますけれども、三田駅について、なかなかこれまでは先が見えなくて、視覚障害者の方々には大変な負担が続いていました。これからもこうしたニーズに寄り添って、見通しを持った計画を立てて、ぜひ対策を進めていただくことを求めます。
ホームと電車の隙間をなくし、安全に乗り降りできるように
〇斉藤委員 次に、ホームの隙間対策について伺います。
障害を持っている方々が安全に乗り降りできるようにするためにも、電車とホームの間の隙間をなくしていくことが重要です。
このことについても、私もこの間、取り上げてきましたが、ホームの隙間対策は現在どのように進んでいるのか伺います。
◯飯沼技術管理担当部長 都営地下鉄では、全てのお客様に安全・安心にご利用いただけるようホームの隙間対策に取り組んでおります。
新宿線におきましては、ホームドアの整備に合わせて、ホームと車両の隙間を狭めるためのくし状ゴムを設置しております。
また、三田線におきましては、今年度から、くし状ゴムの設置工事に着手しており、浅草線につきましては、検討を進めております。
◯斉藤委員 この隙間対策についても、私は、三田駅の対策を早期に行ってほしいと求めてきました。視覚障害を持つ女性の方が、まさに電車とホームの隙間に落ちてしまって、周りの方々に助けられたという事例について、この間、質疑でもお話をさせていただきました。
今ご答弁で、三田線は今年度から隙間対策のためのくし状ゴムの設置工事に着手しているということでした。三田駅のホームのこの隙間対策の進捗状況はどうなっているでしょうか伺います。
◯飯沼技術管理担当部長 三田線三田駅におきましては、令和元年度に可動ステップを一台試験設置しておりまして、今年度からは、くし状ゴムの設置に着手をしております。
また、経営計画二〇二二では、来年度までに必要な箇所に可動ステップを追加設置することとしております。
◯斉藤委員 今年度からくし状ゴムの設置に着手し、来年度までに必要な箇所に可動ステップを追加設置していくということで、三田駅に対しても対策をしていただき、隙間が解消されるということで本当によかったというふうに思います。感謝を申し上げ、対策を望んでいた当事者の方々にも報告をしていきたいというふうに思います。