就活セクハラを絶対に許さず、なくすための対策を

2020年2月27日  本会議での一般質問

目次

泣き寝入りさせられている被害者によりそい、現状をつかんで対策へ

〇斉藤まりこ都議 次に、就活セクハラについてです。

ビジネスニュースサイトが昨年二月に実施した就活セクハラ緊急アンケートによると、約五割の学生が就職活動中にセクシュアルハラスメント被害に遭っており、そのうち約七割が誰にも相談できずにいることが明らかになっています。

就活セクハラは、人生の選択を狂わせ、時に治療を要するほどの心身の大きなダメージとなることもあります。企業と学生、求職者という対等でない力関係のもとで行われ、立場の弱い学生や求職者が泣き寝入りするということがほとんどです。

こうした就活セクハラは絶対にあってはならないと思いますが、知事の認識を伺います。

私は、結婚後の転職のときに、面接でお子さんのご予定はと聞かれました。周りでも同様の質問をされて、面接で通らなかったという女性の友人がたくさんいます。

国際労働機関、ILOは昨年、労働の世界における暴力とハラスメントを禁止する条約を圧倒的多数で採択しました。保護すべき対象を労働者だけでなく、インターンや見習い、求職者なども含める包括的な内容です。

しかし、日本の法律では禁止条項がなく、特に就活生や求職者など労使関係にない人のハラスメント被害に対しては、対策がおくれているのが現状です。昨年十一月には、都内の大学生有志が実効性ある就活セクハラ対策を求める緊急声明を出しました。

東京都では労働相談情報センターを設置していますが、就活生や求職者からの相談は受け付けておらず、実態をつかめていない状況です。

就活生や求職者も相談の対象とし、実態をつかんでいくべきだと思います。見解を伺います。

学生たちへの就活セクハラへの相談に寄り添い、実態を明らかにして対策につなげるためにも、都立大学に相談窓口を設置することを求めますが、いかがですか。

答弁

知事(小池百合子君) 斉藤まりこ議員の一般質問にお答えをいたします。(中略)

就職活動中のセクハラについてのご質問でございます。

セクハラは、働く方の個人としての尊厳を傷つける社会的に許されない行為であります。労働者はもとより、就職活動中の学生等に対しましても、あってはならないものと強く認識をいたしております。

産業労働局長(村松明典君) 就職活動中のセクハラへの対応についてですが、都は、就職活動中のセクハラに関して、学生などが相談しやすい仕組みをつくり、事業主に対し助言指導を行う国とも連携して対応してまいります。

総務局長(遠藤雅彦君) 首都大学東京における就活セクハラの相談窓口の設置についてでございますが、首都大学では、学生向けのガイドブックにより、就職活動における各種のハラスメントについて周知するとともに、学生の進路、就職の相談を受ける学生サポートセンターにおいて、就活セクハラなどの問題が発生した場合の対応を行うこととなっております。

シェアしてね!
目次