都立駒込病院の独立行政法人化をやめて充実を

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2018年10月24日 公営企業決算特別委員会

斉藤委員 まず初めに、資料の提出、ありがとうございました。
私からは、駒込病院と一般会計からの繰入金、そして、それに付随して経営形態のあり方の検討について伺います。

 

都立駒込病院が果たしている役割

 

まず、駒込病院についてです。

駒込病院は、私の地元の足立区の方々が多く利用している病院です。病院の概要の冊子にも掲載されていますが、居住地別の患者の内訳でも、入院で二一・七%、外来で一八・三%の患者が足立区からの方々で、区民に親しまれ、信頼されている病院です。

また、足立区が属する区東北部医療圏は、地域で中心的な役割を担うがん診療連携拠点病院がないため、地域のクリニックや民間の病院からも、とても頼られている都立の病院です。

改めて伺いますが、都立駒込病院が果たしている役割について、東京都はどのように認識しているでしょうか。

樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 駒込病院は、がん医療及び感染症医療におきます都の拠点としての役割を果たしてございます。

がん医療におきましては、都道府県がん診療連携拠点病院といたしまして、都におけるがん医療水準の向上に貢献するとともに、合併症を伴うがん、難治性がん、希少がん等にも取り組んでございます。

感染症医療では、第一種、第二種感染症指定医療機関といたしまして一類、二類感染症等に対応するとともに、エイズ診療中核拠点病院といたしまして、高度な医療の提供とエイズ診療に関します人材の育成に取り組んでございます。

斉藤委員 都道府県がん診療連携拠点病院として、都のがんの医療の向上、合併症を伴う難しいがん治療などに対応しているということ、また、感染症の指定医療機関としての役割を担っているということです。

私は先日、駒込病院の視察に行かせていただき、現場の方々にもお話を聞かせていただきましたが、駒込病院では、合併症を伴うがん、希少がんにも対応し、また、全国に九カ所しかない造血幹細胞移植推進拠点病院としても最先端の医療を担っているということを伺ってきました。

同時に、足立区、北区、文京区、荒川区の四区で患者の八割を占め、地域にとっても大切な病院になっています。がん医療はもちろんのこと、二次救急医療機関としても地域の安心を支えています。

駒込病院で食道がんの治療をしたという患者さんのお話も地元で伺いましたが、入院のときも、お金の心配なく治療に専念することができて、本当に助かったというお話をしていました。安心してかかれる、難しい症例でも受け入れてもらえるということは、都立病院が信頼される根幹部分だというふうに思います。

在院日数について

 

民間では受け入れが難しい患者さんでも受け入れることができる重要な役割を果たしているのが都立病院だと思いますが、国の診療報酬の見直しの影響を受けて、都立病院の在院日数は、全体としても短縮する傾向にあります。

そこでまず、昨年、二〇一七年度の駒込病院の平均在院日数について確認させてください。

児玉経営企画部長 駒込病院の平成二十九年度における平均在院日数の実績は十四・七日でございました。

斉藤委員 二〇一二年は十七・八日でしたから、約三日短くなったわけで、大分短縮が進んでいることがわかります。

早期に状態が回復できるようにする、退院後の環境を整えるといったことで早く退院ができるのであればよいことですが、回復していないのに無理に退院させるということは、もちろんあってはなりません。

診療報酬上、収益を上げようとすれば、在院日数を短縮することが求められるわけですが、患者さんの状態などによっては、在院日数は長くならざるを得ません。駒込病院は、そうした患者さんも受け入れることで平均在院日数が長くなる面があるのではないかと思いますが、病院経営本部としては、駒込病院のどういう特性が平均在院日数に影響していると認識しているでしょうか。

樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 駒込病院は、がん及び感染症を中心といたしまして、高水準で専門的な医療を提供してございます。こうした役割のもと、他の疾患をあわせ持つがん患者、あるいは造血幹細胞移植を必要とする患者、そういった治療に時間を要する患者も積極的に受け入れてございます。

在院日数につきましては、こうした患者の容体などに応じて影響されるものと考えてございます。

斉藤委員 在院日数は、合併症など難しいがんの患者さんを受け入れていることや、患者さんの容体などにも影響されるということです。

造血幹細胞移植は在院日数が長くなりますが、関東甲信越に二カ所しかない拠点病院として、役目を果たさなければなりません。

また、視察に伺ったときは、駒込病院では、がんが進行したステージ三やステージ四の患者さんも多く受け入れているということで、その中では在院日数が長くならざるを得ないということも伺いました。

駒込病院では、ステージ三、四の患者さんは、実際にはどのくらいの割合いらっしゃるのでしょうか。

樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 暦年のデータであります院内がん登録によりますと、平成二十九年一月から十二月の速報値では、駒込病院での初診のがん患者のうち、ステージ三の患者の割合は一二・七%、ステージ四の患者の割合は一七・八%でございました。

斉藤委員 合わせて三割に上るということです。

このうち、胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、肝がんの五大がんについては、他病院と比較が可能だということなので、ステージ三、四の患者さんの割合についてお伺いしましたが、都内のがん診療連携拠点病院等の二十九施設の五大がんの患者さんのうち、ステージ三の割合が一〇・七%、ステージ四の割合が一二・八%ということでした。

一方、駒込病院は、ステージ三が一一・二%、ステージ四が一四・七%だということです。

都内のがん診療連携拠点病院の平均なので、公的病院もこの中では多いですし、病院全体の数よりも受け入れを多くしていると思いますが、その比較の中でも、駒込病院の方がステージ三、ステージ四の割合が高くなっているということになります。

民間では難しい患者さんの受け入れをすることは、都立病院として果たすべき役割であり、その分、在院日数が長くなったとしても、それは必要な役割を果たしているということのあらわれだというふうに思います。こうした役割を、引き続き積極的に果たしていただきたいというふうに思います。

 

差額ベッド代について

 

次に、差額ベッド代についてです。

先日、都立駒込病院を存続・充実させ地域医療を守る会の方々が、駒込病院の医療体制の充実と病院運営についての要望を病院に提出しています。公立病院として、さらなる医療体制の充実を図って、誰もがお金の心配なく、安心してかかれる医療体制を広げられるように、差額ベッド代をなくしてほしいと要望しています。

現在の駒込病院の有料病床数について確認させてください。

山口サービス推進部長 都立病院では、個室使用料を徴収する病床数を当該病院の総病床数の二割以内としております。

駒込病院におきましては百二十二床設置をしておりまして、全体の病床の約一五%でございます。

斉藤委員 八百一床のうちの百二十二床、一五%が有料病床だということです。以前は七十床台でしたので、かなりふえてしまっている状況です。

お金のあるなしにかかわらず、ひとしく医療を提供するのが都立病院の役割であり、民間にできない大切な役割です。こうした形で収益をふやすということではなく、むしろ患者負担を減らしていくことを私からも強く要望いたします。

 

抗がん剤の暴露対策について

 

次に、抗がん剤の暴露対策について伺います。

がんの高度医療に取り組んでいる駒込病院において、抗がん剤による、発がん性を有する抗がん剤の暴露から、薬剤師など医療スタッフや患者さんたちを守ることが重要です。

現在の駒込病院での抗がん剤の暴露対策はどのようになっているのか、伺います。

山口サービス推進部長 抗がん剤の調製は、日本病院薬剤師会が定めます抗がん薬調製マニュアルに基づき対策を行っております。

具体的には、一〇〇%屋外排気が可能な安全性の高いキャビネットを設置することや、抗がん剤調製室から通院治療センターまではオートリフトを使用して搬送すること、作業時の防護具着用などでございます。

病棟や外来におきましては、日本がん看護学会などが定めます、がん薬物療法における曝露対策合同ガイドラインに基づき対策を行っております。

具体的には、点滴交換時の手順や、薬剤の飛び散りや液漏れ等が発生した場合の対応などを定めております。

斉藤委員 日本病院薬剤師会や日本がん看護学会などが定めるガイドライン等に基づいて暴露対策を行っているということですけれども、これまでに駒込病院で発がん性を有する抗がん剤が調製室から漏れるようなことはあったか、伺います。

山口サービス推進部長 抗がん剤を取り扱う業務におきましては、微量の薬液が防護服等に付着することが避けられないことから、さまざまな暴露対策を講じております。

なお、平成二十四年に、専用のシールに付着した薬剤を検出するサンプリングシート法による調査を行いましたところ、抗がん剤の調製室の外側で発がん性を有する抗がん剤が検出されたため、より詳細な検査としまして、ワイプという拭き取り素材を用いた試験を追加で実施いたしました。

その結果でございますが、学術論文で推奨される安全基準の範囲内でございまして、問題はないと確認をしております。

斉藤委員 二〇一二年に行った調査の中で、調製室の外側で発がん性物質を検出したということですが、学術論文で推奨される安全基準の範囲内だったということです。しかし、検出された以上、万全の対策をとることが求められると思います。

その後、発がん性を有する抗がん剤が調製室の外に漏れ出ていないか、また、その後にどのような対策を講じたのか、定期的にモニタリングなどは行われているのか、伺います。

山口サービス推進部長 駒込病院ではこれまでも、安全キャビネットや個人防護具を適切に使用して調剤作業を行ってきましたほか、特に抗がん剤を扱う職員に対して勉強会を開催し、暴露対策に必要な知識の向上を図ってまいりました。

調製室の外で安全基準の範囲内ではございますが、発がん性を有する抗がん剤が検出されたため、オゾン水等を使用した調製室や薬剤科執務室内の拭き取りや、靴の履きかえを改めて徹底いたしました。

また、患者への点滴投与に当たりましては、薬液漏れや、手や指への接触を防ぐ器具を使用して点滴用の管と抗がん剤入りのパックを接続するなど、作業を行う職員への一層の安全確保を図っております。

さらに、年一回、調製室や薬剤科執務室内の拭き取り試験を行い、飛散した抗がん剤等の数値を測定し、問題がないことを確認しております。

斉藤委員 調製室の外に漏れ出ていたことがわかった後には、靴の履きかえなどを徹底しているということ、また、薬剤科内の拭き取り試験を年に一回行っているということです。

しかし、漏れ出た経路は靴からだというのは可能性であり、科学的にそうだと確定されているわけではないと思います。抗がん剤の中には揮発性の高い薬剤もあるため、漏れ出た経路をしっかりと検証する必要があると思います。

年一回の拭き取り試験の範囲は薬剤科内だけだということです。科の中が基準以下なので、その外も大丈夫だという考えだというふうに思いますが、確実に確認するには、薬剤科の部屋の外も調べる必要があると思います。万全を期していただくよう要望をいたします。

この抗がん剤の調製を行う仕事についてですが、これまでもご答弁にあるように、髪の毛や皮膚、目なども暴露しないように、完全に体を覆う防護服を着て行われるものです。発がん性を有する物質にさわらないように、脱ぐときも厳格に順番が決められています。

一度、防護服を着た後は、二時間、三時間と仕事を続けるため、トイレ休憩もとりづらく、ストレスがあります。常に危険な薬剤を扱う仕事のために、精神的なストレスも大きいということです。

このように負担の大きい抗がん剤の調製を行う薬剤師の仕事に対して特殊勤務手当をつけることを検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

児玉経営企画部長 特殊勤務手当は、著しく危険、不快、不健康または困難な勤務その他著しく特殊な勤務に従事した職員に支給するものでございます。

特殊勤務手当につきましては、都はこれまでも、必要に応じて不断の見直しを行うなど、適切な対応を行っております。

斉藤委員 特殊勤務手当の支給については、今のご答弁のとおり、給与条例の第十三条に、著しく危険、不快、不健康または困難な勤務その他著しく特殊な勤務と要件が示されています。これに基づいて、現在、都立病院職員に支給されている特殊勤務手当の中には、防疫等業務手当や放射線・有害物等取扱業務手当などがあります。

発がん性物質を有する抗がん剤を扱うため、重装備の防護服で長時間仕事をしなければならないストレスを抱える薬剤調製の仕事は、まさにこの要件に当てはまるものだと思います。

職員の環境を守ることは、患者さんたちの命を守ることにもつながるものです。がんの高度医療を担う駒込病院にふさわしく、抗がん剤の調製を行う職員に特殊勤務手当をつけることを強く要望いたします。

 

一般会計からの繰入金について

 

次に、一般会計からの繰入金について伺います。

二〇一七年度の駒込病院への一般会計からの繰入金は幾らか、また、繰入金はどういう経費に入れられているのか、項目ごとの金額を教えてください。

児玉経営企画部長 平成二十九年度決算におけます駒込病院の収益的収入に係る一般会計繰入金は六十四億円でございます。

項目ごとの繰入金額は、高度医療経費が五十二億四千七百万円、保健衛生行政経費が三億二千百万円のほか、救急医療経費が三億三千三百万円、建設または改良に要する経費が一億一千四百万円、小児医療経費が三千三百万円、特殊医療経費が三億五千万円でございます。

斉藤委員 駒込病院全体で六十四億円、そのうちの大半が高度医療で五十二億四千七百万円ということです。

この高度医療の費用の中身は何か、改めて教えてください。

児玉経営企画部長 一般会計繰入金における高度医療経費の内訳は、駒込病院に関してですが、がん医療経費、骨髄移植医療経費、高度医療器械減価償却費等でございます。

斉藤委員 事前に金額の内訳を伺ったところ、がん医療が四十二億八千八百万円、骨髄移植が六億六千八百万円で、この二つで大半を占めます。

これは、先ほど質疑しましたように、難しいがんの症例や合併症のある患者さん、ステージの進行した患者さん、骨髄移植を必要とする患者さんなど、高度だったり、入院が長くなりやすく採算がとりづらいなど、民間では受け入れが難しい患者を受け入れるために必要な費用だということだと思います。

次に、保健衛生行政とは具体的にどんな内容か、こちらも改めて伺います。

児玉経営企画部長 駒込病院の保健衛生行政経費の内訳は、感染症医療経費、エイズ医療経費、院内保育室運営経費でございます。

斉藤委員 感染症医療経費やエイズ医療経費だということです。

例えば感染症の対応は、まさに採算性を重視する経営の中では難しいものだと思います。駒込病院は三十床の感染症の病床がありますが、急な感染拡大に対応するためにも、ある程度、病床はあけておかなければなりません。

災害時の対応なども同様ですが、採算を求めては成り立たない医療を行うことが公立病院の大きな役割だというふうに思います。

そこで、改めてですが、なぜこうした医療分野に一般会計からの繰り入れを充てているのか、東京都の認識について伺います。

児玉経営企画部長 都立病院は、各診療科が連携してさまざまな合併症や症状等に対応した治療を行うための診療支援機能、いわゆる総合診療基盤を活用し、法令等により対応が求められる医療や、一般の医療機関では対応が困難な医療などを行政的医療と位置づけ、その提供を基本的役割としております。

一般会計繰入金は、都立病院の基本的役割であり、採算の確保が困難な行政的医療を提供するための不可欠な経費として、地方公営企業法などに基づき、一定のルールを定め、算定を行っているものであると認識しております。

斉藤委員 今、ご答弁いただいた内容は、非常に重要なことだと思います。

一般の医療機関では対応が困難な医療などを行政的医療と位置づけ、その提供を基本的役割としている。まさに駒込病院で担っているようながんの高度医療、感染症医療、救急医療や、また、そのほかの都立病院で担っている周産期医療、小児医療や精神医療など、診療報酬に問題があるという面もありますが、現に採算をとることが困難で、採算性を求められる経営の中では対応が難しいこれらの医療に対応することが公立病院の使命だというふうに私も考えます。

一般会計の繰入金は、採算の確保が困難な行政的医療を提供するために不可欠な経費であるという先ほどの答弁は、まさにこうした医療を支えるために必要な財源であって、これがなくては行政的医療が崩壊するという真っ当な認識ではないかというふうに思います。

一般会計からの繰り入れについて、赤字といって削減するべきもののように、議論もこの間されてきましたが、赤字というのはとんでもないことであって、これは公立病院の正当な収入だというのが当然の考え方だというふうに思います。

 

独立行政法人化はやめよ

 

ところが、ことし一月の都立病院経営委員会では、この一般会計繰入金を問題視する発言が相次ぎ、その中で、独立行政法人化を検討するべきという提言が出されました。このことに対して、今、多くの都民の方々が不安の声を上げています。

第二回定例議会では、都立病院を都立直営として守ってほしいと、短期間のうちに集まった二万六千筆もの署名が届けられました。提出後も、次々とこの署名は届けられているそうです。

先ほど述べた駒込病院の地域医療を守る会では、今回、足立区の病院やクリニックを対象に、都立病院についてのアンケート調査を行っています。そこには、独法化については反対の声が多く、都立病院の役割を評価し、独法化ではそれが崩れることを懸念する、そういう声が集まっています。

その一部を紹介します。独法化により経営的観点から医療が評価されれば、医療内容の低下が危惧されます、都として、経営的にも税をきちんと投入して医療レベルを維持し、むしろ向上させるべきと考えます、また、都立病院は都民の健康を守るのが使命だと思います、そのために、採算はある程度無視してよいと考えます、独法化には反対です、そして、独法化はとんでもないと思う、都税を使って診療体制をより充実させることが都民に喜ばれることだろうと、そういう声です。

私は、同じ医療に携わる地域の民間の病院やクリニックからのこうした声は、非常に重要なものだと思います。経営第一や採算重視では、特に行政的医療は守れないと、都民も、そして医療従事者も危惧をしているんです。

東京都は、現在、経営形態のあり方について検討しているわけですが、確認いたします。

なぜ、今、独法も含めた都立病院の経営形態のあり方の検討をしているのか、改めて伺います。

末村計画調整担当部長 平成三十年一月の都立病院経営委員会報告では、高齢化や医療の高度化など医療環境が大きく変化する中でも、都立病院が都民ニーズに迅速かつ的確に応えていくことが求められました。

また、現在の都立病院では、医療サービスの新たな展開や充実に必要な人材確保や予算、契約など、制度面での制約があることが指摘され、より柔軟な経営形態である地方独立行政法人への移行について提言がなされたところでございます。

こうした提言を踏まえまして、平成三十年三月に策定いたしました都立病院新改革実行プランにおいて、都立病院が効率的かつ効果的な運営を促進し、行政的医療を安定的、継続的に提供していくための経営形態について検討するとしたものでございます。

斉藤委員 人材確保等の制度面での制約があるということが指摘をされたということですが、私は、今の答弁には重要なことが抜けていると思います。

都立病院経営委員会の報告書にはこう書かれています。収益力の向上、経費の圧縮、一般会計の経費負担の抑制など、あらゆる面から経営力の強化につながる仕組みづくりが期待されると。その上で、最終的に都立病院の一般地方独立行政法人への移行について検討すべきと、ここには書かれているんです。

そもそも経営形態を検討したのは、経営力向上についての検討部会です。その報告書に書かれているように、大きな目的に一般会計からの経費負担の抑制、削減があるということは明らかだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

末村計画調整担当部長 先ほどご答弁申し上げましたとおり、平成三十年三月に東京都病院経営本部が策定いたしました都立病院新改革実行プラン二〇一八におきまして、都立病院が効率的かつ効果的な運営を促進することで、行政的医療を安定的、継続的に提供していくための経営形態について検討していくとしたものでございます。

斉藤委員 同じことを繰り返されましたけれども、報告書に一般会計の経費負担の抑制とはっきり書いてあるんです。報告を議論した経営委員会で一般会計繰入金を問題視する発言が繰り返されたことからも、ここに大きな目的があることは明らかです。

都立病院が経営を全く考えなくてよいということではありませんが、今の都立病院への繰入金額は、基本的には、採算をとるのが難しく、民間の医療機関では実施が困難な医療を提供していることによるものであり、必要不可欠なものです。その削減が前面に出る独立行政法人化は、都民の必要とする医療の提供とは両立しません。

都の七兆円の財政規模からしても、過大ということではないと思います。行政的医療を安定的、継続的に提供するためというならば、一般会計からの繰り入れを責任を持って続けることが一番ではないでしょうか。

都立病院の都の直営を堅持して、都民のための医療を充実させることを強く求めまして、私からの質問を終わりにします。