子育て世代のママたちが草の根ムーブメントを引き起こす様子をリポートされました。

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2014年2月 Thank You Letter from koyo 掲載より。ママたちが草の根ムーブメントを引き起こす様子をリポートされました。

最新ネット草の根運動 インターネットつかえていますか?

いまどき保活事情

子育て世代のママさんたちが草の根ムーブメントを引き起こす様子をリポートします。

※「保活」とは、子どもを保育所に入れるために保護者が行う活動のこと。

SNSがあったから子育て中でも実現できた!

斉藤真里子さん さいとう・まりこ 保育所つくってネットワーク代表

外資系企業で働く斉藤さん。
2010年に第一子を出産し、保育園が見つからない現実に直面する。認可保育所には入れず、東京都認証保育所(都と区が補助して運営している認可外保育所)も年度半ばでは満員の状態。当時、区では認可保育園に入れない子どもが1000人を超えていたが、それでも認可保育園を増やす計画がなかった。小規模な認証保育所は出来ても、子どもがのびのびと遊べる園庭があるような認可保育園は建つ見込みがなかった。「大事な育児休業の期間を保活につぎ込んで、母親たちはみな心をすり減らしていました。これでは安心して子どもを産めない」と、2011年の春、保育所つくってネットワークを立ち上げた。

未組織有権者が結集

まず「認可保育園の増園を求める陳情」の署名を集め、陳情書を区議会に届ける。これを審議する議会の傍聴へ行き、さらに区と区議に懇談を要請。現状を把握するためアンケート調査を行った。一連の活動をブログで発信。議会の傍聴の報告、アンケートに寄せられた母親たちの切実な声、傍聴に参加した母親たちの感想を掲載する。ブログの記事を受け代表である彼女はツイッターでつぶやく。
斉藤さんを含む同じ保育園に通う3人から始まったこの会は、それぞれの知り合いに声をかけ10人になった。
以降、ブログを見て「共感した」「当事者です。傍聴に参加したい」と仲間が広がって行った。フェィスブックは〝いいね”が200人。ブログは常時500人が見ている。草の根活動の経験どころか、後ろ盾も、人脈も時間も金もない彼女たちが使える唯一の手段はSNSだったとも言える。「とにかく出来ることをやってきました。子育てしながらなので、本当に大変です。」

不特定多数を巻込むイベントの開催

メインパネリストにジャーナリストの猪熊弘子さんを招いた待機児問題を考えるシンポジウムを企画する。メンバーは、子どもを連れ、チラシ5千枚をポスティング。当日は子ども27人を含めて150人以上が参加し熱気に包まれた。

マスコミも動いた!

陳情は8853筆の署名を提出するも2012年11月否決される。その間、足立区は認可保育所5園増園を決めた。ちょうど、政府の子育て関連法案成立「こども・子育て新システム」が発表されたこともあり、彼女らの活動は、新聞やニュース番組などの数々のマスコミに取り上げられた。共同記者会見や、数々の保育関連集会で活動を報告した。彼女たちに触発され各区で母親たちが立ち上がった。

横断的な大衆運動にはずみ

当初、露骨に認可保育園の増設に反対していた区議や、区の対応も変わってきた。徐々にではあるが保育をめぐる環境も改善
されてきている。
近年の保育をめぐる活動の火種は彼女たちがつくったといっても過言ではない。そして彼女たちを後押ししたのがSNSである。
今後も、実情に応じた新たな陳情を提出し、待機児童解消に向けて活動は続く。

最後に

当初、認可保育園を増設する計画は具体的にはない、との区の回答だったことを踏まえると、認可保育園の増設計画を立ててくれたことは、少しの前進。
しかし、まだ待機児童が解消しているわけではない。共働き世帯の増加により、今年の足立区内の待機児童数(旧定義)は増えてしまった。来年度から施行される新制度の影響で、認可保育園が増設されるかどうか不透明なうえ、保育の質の問題もある。今後も当事者の声を発信していく活動は続く。


待機児童の実態調査

実態を把握のアンケートを実施。足立区内の子育て世代の多い地域やマンションなどで無差別に配布、約170 人から回答がよせられた。待機児童の深刻さと苦悩がうきぼりに。

足立区へ働きかけ

2011 年8 月の会結成以来、区議会を傍聴。働きかけた。
当初、ママたちが何を言っても取り合ってもらえなかった状況から、認可保育園の新設が決まる

マスコミに出ました

2011 年11 月アエラに掲載されたのを皮切りに2012 年3 月NHK「あさイチ」、女性セブンや数々の新聞で取り上げられた。NY タイムズでは「保活」を世界に発信。また、NHK シリーズ日本新生「女性 仕事と子育 女のサバイバル」に出演

異議申し立て

認可保育園への入園について不承諾を受けたママたち8 人が異議申立書提出。新聞社5社、テレビ局1 社、雑誌社1社から取材。

公開質問状

待機児童の問題について、親からの需要が高い認可保育園に焦点をあてて、各政党に公開質問状を送付。2013 年都議選足立選挙区候補者、2014 年東京都知事選候補者からの回答も掲載。


今回のストーリーは、いかがだったでしょうか?何事もスピードとタイミング。SNSがあったからこそ、会の立ち上げから、ここまでこの短期間で実現できたのではないでしょうか?

(2014年2月 Thank You Letter 掲載より)