日暮里・舎人ライナーの混雑解消への対策を

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2017年11月7日 公営企業委員会

 

斉藤委員 私からは、足立区に走っています日暮里・舎人ライナーについて伺います。

先日、十月二十七日付で車両増備についてプレスリリースがあり、全席をロングシートにして輸送力をアップさせた新型車両を二編成増備して、二〇二〇年の春に運行開始予定とのことが発表されました。

日暮里・舎人ライナーは、現在、一日八万人以上が利用し、特に朝のラッシュ時は一八八%の乗車率と、その混雑率は都内でも最も高い状況になっています。私もここ数日、一番混雑が激しいといわれている朝の七時二十分から八時二十分の間に、日暮里・舎人ライナーに乗って都庁まで来ていますが、動けるすき間もなく、押されたままの状態で動けないという、そういう状況で、日暮里駅に近づくほど乗り込めない人の姿というのも見かけます。

 

これまでの混雑解消のとりくみ

 

この状況に対して、交通局はこれまでも混雑緩和のための取り組みをしてきたと思いますが、まずはその内容について伺います。

相川電車部長 日暮里・舎人ライナーにおける混雑対策といたしまして、平成二十一年度及び二十三年度に各二編成、平成二十七年度及び本年度に、全席をロングシートとして車内空間を広げた新型車両を各一編成増備するとともに、朝ラッシュ時間帯に増発を行うなど、適宜ダイヤを改正し、輸送力の強化を図ってまいりました。

また、開業当初から運行してきた車両につきましても、平成二十三年度及び二十五年度に、座席の一部をクロスシートからロングシートに改修するなど、車内レイアウトを改善いたしました。

さらに、平成二十五年度から、IC乗車券を活用して朝ラッシュ時間帯を避けたオフピーク通勤を促進するためのキャンペーンを実施するなど、ハード、ソフト両面で混雑対策に取り組んでまいりました。

斉藤委員 開業当初は十二編成でスタートしましたが、それから増備を続けて、現在は十八編成、さらに今回の増備で三年後の春には二十編成になるということです。

旧車両の座席の改修やダイヤ改正、オフピーク通勤の促進など、さまざまな対策をとってきたということがわかりましたが、それでも現在のピーク時の乗車率が一八八%という点では、依然として厳しい状況が続いているということだと思います。

そこで伺いますが、開業当初の一日の乗車人数はどのくらいの見込みだったんでしょうか。

牧野企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 日暮里・舎人ライナーの乗車人員につきましては、開業当初は一日当たり約五万一千人、その後は約七万人程度になると見込んでおりました。

◯斉藤委員 開業当初は五万一千人、その後数年で七万人になるという見込みをしていたということですが、今、実際には八万人の利用者になっています。交通局の当初の見込みを上回る一日八万人の利用者になっている要因について、どのように分析しているのでしょうか。

相川電車部長 日暮里・舎人ライナーの一日平均乗車人員は、開業以降、毎年増加し、委員のお話のとおり平成二十八年度には一日約八万人となっております。この間、地域の足として定着するとともに、沿線でマンションなどの建設が進み、通勤通学での利用がふえたことが乗客数増加の大きな要因と考えております。

斉藤委員 今ご答弁にありました沿線でのマンションなどの建設が進んだということは、私もこの混雑率が上がっている大きな要因だと思っています。この沿線では、ライナーの開業の影響もあって、マンションの建設や宅地開発が進んでいます。

私は、この沿線の地域、舎人や江北、谷在家、入谷、古千谷において、日暮里・舎人ライナーの開業の二〇〇八年から二〇一七年一月までの人口増加について、足立区が発表している人口統計から調べてみました。この九年間、これらの町内だけで人口が五千人近くふえている状況です。さらに、利用客は、今いった地域外からもありますので、そこも含めると沿線の人口増加はこれにとどまりません。一編成の定員が二百四十五人ということを考えれば、本当にこの人口増加の影響は大きいのではないかというふうに思われます。

 

足立区議会も全会一致で改善を求める

 

こうした中で、厳しい混雑状況が続いているのだと思いますが、足立区でもこの状況は大きな課題として、交通局と連携しながら取り組みをしているところだと思います。

そんな中ですが、その足立区の区議会から、ことしの三月二十八日に、日暮里・舎人ライナーの輸送サービスの改善を求める意見書が全会一致で都知事宛てに上げられました。

今の五両編成を六両、七両編成に増結できないかということと、そして、土曜日、休日の最終列車の発車時刻を平日と同様に繰り下げてほしいという内容ですが、交通局では、どのような検討結果になったのでしょうか。

牧野企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 日暮里・舎人ライナーは、先ほどもご答弁申し上げましたとおり、混雑緩和を図るため、順次車両を増備し、輸送力増強に努めてきたところでございます。

一方、日暮里・舎人ライナーは、五両編成を前提に車庫や駅施設を建設しており、車両を六両や七両編成に増結することは物理的に困難でございます。

また、土休日の終電の繰り下げについては、日暮里・舎人ライナーでは、安全運行に欠かせない保守作業の多くを終電から始発までの短い時間帯に行っておりまして、保守作業の時間をこれ以上短くすることは困難であることから、終電の繰り下げは極めて厳しいと考えております。

斉藤委員 車両を長くするということは物理的に難しいということ、また、保守作業の時間を保障するためにも、土曜日、休日の終電を延ばすということも困難だということでした。

しかし、こうした意見書が足立区議会からも上げられるというその背景には、切実な状況があるということを再度認識していただきたいと思います。

 

今後の改善策、人口推計にもとづく対策を

 

先ほど、私も、ライナーに乗って通勤してきたといいましたけれども、日暮里・舎人ライナーは車体が小さくて、乗車率一八八%というのは非常に圧迫感があって、ほかの電車の同じ乗車率よりも息苦しく感じるような状況です。

今後も設備投資を計画的に行えるように、また、できる限りの対策を実行できるように工夫をしていただきたいと思います。そのためにも、これからの改善策や計画をどのように立てていくのかがとても重要だと思います。

今回、新たに新車両が二編成増備されるに当たっての知事の記者会見では、この対策によって、現在の一八八%の乗車率が一〇%程度緩和されるとのことでした。この計算には、足立区の人口推計は反映されているのでしょうか。

相川電車部長 日暮里・舎人ライナーでは、混雑緩和を図るため、新たに二編成の車両を増備し、平成三十二年の春に朝ラッシュ時間帯の運行本数をふやすこととしております。

お話の混雑率低減の見込みにつきましては、平成二十八年度に調査した輸送人員を基礎に算出したものでございまして、足立区の人口推計などは反映しておりません。

斉藤委員 沿線の人口推計については反映していないというお答えでした。

今回、増備が決まった二編成が導入されるのは約三年後の二〇二〇年の春ということですが、今からその時点までも、この沿線の人口はふえ続けるという推計を足立区は発表しています。今、一八八%のピーク時の乗車率が、三年後にはまたさらに上がっているということも十分に考えられます。

さらに、足立区では、平成四十一年までの人口推計を出していますが、その時点まで、少なくとも人口増加は続いていくという見込みになっています。今後の人口推計も見込んで、混雑緩和の対策の計画を立てていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。

牧野企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 日暮里・舎人ライナーでは、朝ラッシュ時間帯の混雑状況を踏まえた追加の対策として、新たに車両を二編成増備することといたしました。

今後とも、早起きキャンペーンの実施など、時差ビズとも連携しつつ、まずはこの二編成の増備を平成三十二年春に向けて着実に進めてまいります。

斉藤委員 取り組みについてのご説明はわかりましたが、人口推計を見込んだ計画を立てるべきではないかという問いに対してはお答えがありませんでした。

これまでのご説明の中で、交通局が今現状でき得る対策をしてきたということはわかりましたが、先ほどは、沿線のマンションなどの建設が進んだことが利用客の増加の要因と分析しているという答弁がありました。私も全く同感で、沿線の人口増加は、日暮里・舎人ライナーの乗車率に今後も大きく影響してくることだというふうに思います。

沿線の開発によって、最初の利用客の見込みよりも多くの利用客になっているということを認識されているのであれば、この人口推計、今後の計画に反映していくということに対してお答えがないのはちょっと不思議な感じなんですが、もう一度質問させていただきます。この混雑緩和対策の計画の中で、人口推計、本当に検討していくという方向はないのでしょうか。

牧野企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 日暮里・舎人ライナーにつきましては、今回の二編成増備に加え、さらなる車両の増備を行うためには大規模な投資が必要となります。

日暮里・舎人ライナーの経営状況は、混雑対策として、車両の増備や当初の計画では予定をしていなかった全編成の車両レイアウトの改善などの追加投資を行ってきたことから、経常収支はいまだ赤字基調が続いております。

混雑対策のさらなる投資につきましては、まずは今回の二両編成増備の効果を見きわめた上で、経営状況を踏まえつつ慎重に検討すべきものと認識しております。

斉藤委員 先ほど、とや委員の質疑の中でもありましたが、来年度は、経営計画二〇一六の見直しがあるという答弁がありました。

今のご答弁の中で、収支の問題もありますが、やはり利用客がふえるということで、収益も上がってきているという状況もあります。こうした収益をふやしていくような取り組みと同時に、また、公共交通というその使命を担っている交通局で、やはりこの沿線の皆さんの生活の向上のため、しっかりとこの混雑緩和対策、計画的に進められるように、人口推計も捉えながら対策をしていただきたいということを強く要望いたします。

 

駅の係員や警備員の体制強化について

 

最後に、駅の係員や警備員の配置やその巡回の体制についてお伺いします。

日暮里・舎人ライナーでは、日暮里と西日暮里駅以外では、平日の朝七時から九時以外の時間帯は警備員や駅員さんがいない無人状態になります。このことで、何かあったときはどうなるのかと心配する声が地元の方々から聞かれます。

駅が無人になる時間帯で、急病人の発生や乗客同士のトラブルが起きたときなどの対応は、どのようになるのでしょうか。

相川電車部長 日暮里・舎人ライナーでは、係員や警備員が各駅を巡回するとともに、指令所から防犯カメラの映像を確認することにより駅構内の状況を把握しております。係員が常駐していない駅で、急病人の発生など緊急時において車内やホーム等に設置しているインターホンからの通報があった場合などには、指令所の指示により巡回中の係員が急行し、お客様の対応を行うこととしております。

斉藤委員 警備員の配置や巡回の体制についてご説明いただきました。住民目線からの素朴な心配事として、何かあって呼び出しをしたときに駆けつけていただくのにどれぐらいの時間がかかるのだろうかというのがあります。

例えば、巡回している方がどこでも五分で駆けつけられるという、そういう体制を明確化して巡回やその配置、この強化をしてもらえるように要望をしたいと思います。これで質問を終わりにいたします。