「いのちの水」を守り抜いた最大の功労者

【弁護士 尾林芳匡さん】

水道がひとたび企業の営利目的にまかされるようになると、水道料金は企業の都合で値上げされたり、情報が十分に議員や住民に開示されず、水道のさまざまな事業の質が低下することが、世界中で発生しています。

斉藤まりこさんは都議として、2018年の水道法の改正の前からこの問題を追及してきました。都知事に一問一答式で先行する浜松市の下水道民営化の契約の実態があらゆる負担、災害時対応などは行政が負担するのに企業の利益だけは確保されるという点を鋭く追及して、議場を圧倒しました。都の幹部たちはうなずきながら聞いていたそうです。斉藤まりこさんの都議会での論戦力というのは抜群の評判でした。

さらに私は水道法の一部改正が成立した後で、浜松市で開かれた全国的な水道民営化の反対集会に参加したおりに、ある地方の方から、「東京都議会には水道民営化の問題にくわしいすばらしい都議会議員さんがいるそうですね」と声をかけられました。私は「それはいったい誰ですか」と聞きましたら、「斉藤まりこさんです。都議会の議事録をみんなで勉強させてもらっています」。斉藤まりこさんは全国の水道民営化を心配する住民運動の皆さんを励ましてきた素晴らしい実績があります。

その後も斉藤まりこさんとは、各地の調査にご一緒させていただきました。斉藤まりこさんの都議としての活動を見てきますと、第一に市民感覚で市民のみなさんが不安に思っていることや、困っていることをいち早くとりあげる感受性のすばらしさ。二つめに、問
題に出合うごとに調査研究を深めて、自分が納得するまで、そして当局の側も受けとめざるをえないような、素晴らしい論戦力。三つめに、どこへでも気軽に出ていかれる素晴らしい行動力の持ち主だということです。

斉藤まりこさんの都議としての素晴らしい活動が、東京都が下水道の全面的な民間委託について踏みとどまっている大きな力になっています。斉藤まりこさんは都民の暮らし、命につながる水を守り抜いた最大の功労者だと、みなさんにおすすめします。

※2021年4月10日の演説会でのお話から